【結局全部カッコいい】チェルシーの歴代胸スポンサーまとめ

1970年代から1980年代にかけて、サッカーのユニフォームに胸スポンサーを表示することが一般的になったと言われています。
この頃から多くの国で経済的な発展が進み、「企業」や「ブランド」といったものの競争が激化していた中で、スポーツチームへのスポンサーシップによる広告効果を狙う企業が増えていました。
既にサッカーは世界的な人気スポーツとなっていたので、最も目につく「ユニフォーム」にスポンサー表示をすることができるのではと考えられました。

この記事では、ロンドンのビッグクラブであるチェルシーの歴代胸スポンサーについてまとめていきます

目次

チェルシーの歴代胸スポンサー

チェルシーのユニフォームで、胸スポンサー(メインスポンサー)となった企業(ロゴ)をご紹介します。

胸スポンサーなし (1905/06~86/87シーズン)

写真は1968年頃のBobby Tambling(ボビー・タンブリング)です。
主に1960年代に活躍したストライカーで、Lampard(ランパード)に破られるまでの間、チェルシーでの最多得点記録保持者でした。

チェルシーは1905年3月10日に設立され、胸スポンサーが一般化するまではチェルシーの「チームロゴ」と、ユニフォームの「サプライヤー」のみが表示されていました。
今のユニフォームとは違って、首が詰まっている感じが特徴的ですね
他に何も書いてない分、エンブレムが映えていますね。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • ファーストディビジョン(1954/55シーズン)
  • 2部優勝(1983/84シーズン)
  • FAカップ(1970年)
  • リーグカップ(1965年)
  • コミュニティシールド(1955年)
  • フルメンバーズカップ(1986年)
  • UEFAカップウィナーズカップ(1971年)

Commodore (1987/88~92/93シーズン)

写真は、Kerry Dixon(ケリー・ディクソン)です。
1980年代から1990年代にかけて活躍したストライカーで、チェルシーが2部から復帰し、1部で復権を果たすまでの重要な期間に多くのゴールを獲得した選手です

チェルシーにとって初めての胸スポンサーとなったCommodore(コモドール)は、かつて米国に存在したコンピューター会社です。
史上初のオールインワンパソコンであるPET 2001、大ヒット商品のコモドール64、後ほど紹介するAMIGAなど、1980年代の家庭用コンピューターの時代の立役者とも言える企業です。
1994年に倒産したものの、コモドールブランドやAMIGAブランドは権利を買収した企業によって今も残っています。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • 2部優勝(1988/89シーズン)
  • フルメンバーズカップ(1990年)

AMIGA (1993/94シーズン)

写真は、Gavin Peacock(ギャビン・ピーコック)です。
背番号制度が採用されてから、チェルシーで初めて背番号10を背負った選手です。
93/94シーズンにはFAカップで6ゴールを挙げて、チームを24年ぶりの決勝に導いたものの、決勝で敗れています。

AMIGA(アミガ、アミーガ)はCommodore(コモドール)の商品名で、欧州を中心に普及しました。
コモドール倒産後も、その人気の高さからAMIGAブランドの権利は買収され、開発は継続されています。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • なし

Coors (1994/95~96/97シーズン)

写真は、1997年頃のGianfranco Zola(ジャンフランコ・ゾラ)です。
チェルシー史上最高の選手とも言われるゾラはチェルシーで多くのタイトルを獲得し、96/97シーズンには、チェルシーの選手として初めてFWA年間最優秀選手に選出されています。
ゾラが背負った背番号25は、2003年夏にゾラが退団後20年間空き番とされ、非公式ではあるもののクラブで唯一「永久欠番」扱いとなっていましたが、2023年にMoises Caicedoに引き継がれました

Coors(クアーズ)はアメリカのビール製造会社で、2005年にカナダのモルソンと合併して、モルソン・クアーズという会社になりました。
1995年から日本法人を置き、ZIMA(ジーマ)やBLUE MOON(ブルームーン)といった酒類を販売していました。
2021年、コロナウイルスの影響で「家飲み」が増えたことで、ライブハウスなどのイメージが強いZIMAの売り上げが大きく下がったこともあり、日本から事業撤退し、これらの商品は一時的に国内で販売終了となりました。
しかし、白鶴酒造がジーマとブルームーンについて、日本での独占輸入販売契約をモルソン・クアーズと締結し、2023年春夏シーズンから日本での販売を再開しています

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • FAカップ(1997年)

AUTOGLASS (1997/98~2000/01シーズン)

写真は、Jimmy Floyd Hasselbaink(ジミー・フロイド・ハッセルバインク)です。
「背番号9を背負った選手は活躍できない」というジンクスは、彼が背番号9を着用した頃よりも、もう少し後のお話です
チェルシーでは通算177試合87ゴール26アシストを記録し、背番号9を最も長く背負い、最も活躍した選手と言っても過言ではありません。

AUTOGLASSは、英国を代表する自動車のフロントガラス修理会社で、世界34か国で事業展開するBELRON(ベルロン)グループに属する企業です。
年中無休24時間体制で対応しており、約1,000名の技術者を抱えています。
英国の大手保険会社のほとんどと協力関係にあり、スムーズに保険金請求に対応することができます。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • FAカップ(2000年)
  • リーグカップ(1998年)
  • コミュニティシールド(2000年)
  • UEFAカップウィナーズカップ(1998年)
  • UEFAスーパーカップ(1998年)

Fly Emirates (2001/02~04/05シーズン)

写真は、Frank Lampard(フランク・ランパード)です。
ランパードがウェストハムから加入したのは2001年夏で、このシーズンからエミレーツ航空のFly Emiratesのロゴが胸スポンサーになりました。
ミッドフィルダーの選手でありながら、「ボックストゥボックス」という彼の代名詞とも言えるプレースタイルで、チェルシー在籍時の最多ゴール記録211を持ち、スーパーフランクと呼ばれ愛された選手です

エミレーツ航空は、アラブ首長国連邦のドバイを本拠とする国営の航空会社です。
2001年にチェルシーと年間2400万ポンドの4年契約を結び、当時イングランドサッカーで2番目に大きなスポンサー契約でした
一部の報道では、AUTOGLASSとの契約は年間120万ポンド程度だったこともあり、大きくスポンサー収入を伸ばすことに成功しました。

2005年に契約が満了すると、エミレーツ航空はアーセナルのメインスポンサーとなり、胸スポンサーだけでなくスタジアムの15年間の命名権を獲得しています。
ほかにもレアル・マドリード、ACミラン、リヨン、ベンフィカなど各国の強豪チームの胸スポンサーとなっています。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • プレミアリーグ(2004/05シーズン)
  • リーグカップ(2005年)

SAMSUNG (2005/06~14/15シーズン)

写真は2012年5月19日。バイエルンミュンヘンとのUEFAチャンピオンズリーグ決勝でのPK戦の様子です。
今見ても、Bluesの緊張感と、その後の「最高の瞬間」を思い出させる写真です
この日、チェルシーは悲願だったヨーロッパチャンピオンとなりました。

チェルシーで最も長くメインスポンサーとなったのがSAMSUNG(サムスン電子株式会社)です。
チェルシーとサムスンのスポンサー契約は、年間1800万ポンドなどと報道されています
サムスンは韓国のテクノロジー企業で、Galaxyシリーズのスマートフォン等のモバイル、テレビ等の家電、メモリーカード等のIT関連製品、AIなどを手掛けています。
アメリカ・インターブラント社が発表する「世界企業のブランド価値に関するランキング」2024年版で世界5位、アジア1位となっています

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • プレミアリーグ(2005/06、09/10、14/15シーズン)
  • FAカップ(2007年、2009年、2010年、2012年)
  • リーグカップ(2007年、2015年)
  • コミュニティシールド(2005年、2009年)
  • UEFAチャンピオンズリーグ(2012年)
  • UEFAヨーロッパリーグ(2013年)

YOKOHAMA TYRES (2015/16~18/19シーズン)

写真は、Eden Hazard(エデン・アザール)です。
チェルシーでの通算記録は352試合110ゴール85アシストと、数字上でも素晴らしい記録なのですが、それ以上にファンの記憶に残るプレー、ファンを魅了してやまないプレーをたくさん見せてくれました

横浜ゴム(ヨコハマタイヤ)については、こちらの記事で詳しくまとめています。
ぜひご覧ください。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • プレミアリーグ(2016/17シーズン)
  • FAカップ(2018年)
  • UEFAヨーロッパリーグ(2019年)

Three UK(2020/21~22/23シーズン)

写真は、N’Golo Kanté(エンゴロ・カンテ)です。
168cmと小柄ながら、無尽蔵のスタミナでピッチの広範囲を走り回り、相手が保持しているボールを刈り取る能力が非常に高く、カウンター攻撃の起点となり続けました。
スーパーな選手であるにもかかわらずシャイな性格で、チームメイトやファンにとても愛されました

Three UK(スリーUK)は、イングランドのメイデンヘッドに拠点を置くモバイル通信会社です。
チェルシーのメインスポンサーとなった2020/21シーズン、スタンフォード・ブリッジに5G環境が整備されたことでも話題となりました。
そのスポンサー収入は、年間約4000万ポンドと報道されています
2023年6月、Vodafone UK(ボーダフォンUK)と合併することで、英国最大のモバイルネットワークが誕生することが発表され、2024年末までに完了する予定です。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • UEFAチャンピオンズリーグ(2021年)
  • UEFAスーパーカップ(2021年)
  • FIFAクラブワールドカップ(2021年)

INFINITE ATHLETE (2023/24シーズン)

写真は、Cole Palmer(コール・パーマー)です。
出場機会を求めてマンチェスターシティから23/24シーズンに加入したPalmerは、最初のシーズンで45試合25ゴール15アシストとハイペースで結果を残し、チームの成績が伴えばバロンドール受賞も難しくありません



Threeとの胸スポンサー契約が満了し、2023/24シーズン当初は胸スポンサーなしでスタートしました。
2023年9月30日にメインスポンサーとなることが発表され、その年間スポンサー料は年間4,300万ポンドと報道されました
24/25シーズンからはトレーニングウェアの袖スポンサーとなり、更にプレシーズンマッチでユニフォームの胸スポンサーとなりました。

INFINITE ATHLETEについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
ぜひご覧ください。

この時期にチェルシーが獲得したタイトル
  • なし

現状なし (2024/25シーズン~)

INFINITE ATHLETEとの胸スポンサー契約は当初の予定通り単年で終了し、2024年11月1日現在も胸スポンサーなしでシーズンを戦っています。
来季以降のチャンピオンズリーグ出場が叶えばスポンサー料が高くなることを目論み、このシーズンも単年での契約を想定しているのかもしれません。
続報があれば、記事を更新します。

まとめ

チェルシーの歴代胸スポンサーについて紹介してきました。
ざっくりまとめると、次のとおりです。

まとめ
  • チェルシー最初の胸スポンサーはCommodore(コモドール)でした。会社は倒産したものの、今もブランドは残っています。
  • チェルシーの胸スポンサーで、最も長期契約となったのはSAMSUNG(サムスン)!今や世界5位の企業に。
  • チェルシーの胸スポンサーは現状なし。高額なスポンサー契約ができるのか期待。

チェルシーの数々の輝かしい戦績とともに歩んできた胸スポンサーたち。
プレミアリーグの放映権料高騰とともに、胸スポンサーの契約金も年々高騰しているように思います。
現在チェルシーの胸スポンサーはありませんが、高額な契約を目論んで難航していることは間違いないでしょう。
まずは24/25シーズン、成績をしっかり残してチャンピオンズリーグ圏内に入り、大型のスポンサー契約を勝ち取りましょう

come on Chelsea!!!

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